よく中国の刀を「青龍刀」と呼びますが、中国で一般に刀と呼ぶものは
「柳葉刀」のことです、ちなみに「青龍刀」とは「三国志」で有名な
「関羽の青龍偃月刀」の事で 「長器械の大刀」にあたります。私が最初に手にした器械も「柳葉刀」で中国や日本の競技に使われてい
るのはほとんどがこの「柳葉刀」です。
刀は「短器械」で紹介する物だけでなく「長器械」にも刀と名の付く物
は沢山あり、武術の器械の中で一番種類が多いものは刀だと言っても間
違いでないでしょう。
「柳葉刀」は名前の通り柳の葉っぱのような長く膨らみのある形状です、刀身の両側に二条の血槽
(直線の溝で突き刺したときに血槽がないと刺さったまま刀が抜けにくい)が彫ってあります。
また刀盤(鍔)は楕円形の鉄皿のようで、手で持つの方が底の部分になります、柄はやや湾曲して
下にさがっていて、刀首(グリップエンド)には金属製のキャップが付いています。刀の大きさを決める基準は刀盤を左手で持ち(ブランデーグラスを持つように?)「刀背」を垂直
に腕に付けた時「刀先」が耳の下にとどく長さが基本となります。
ちなみに私が持っている刀の場合は、刀身が72センチ、刀柄が18センチ、全長が90センチ、重量
が約450グラム(かなり軽い軟弱な刀)です。
刀先に鬼の頭のような?丸い角がはえています。鬼の角って丸くないとは思うのですが………
形状的には環刀によくにています。
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雁が羽根を広げたような形で「柳葉刀」より少しスリムな感じです。
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名前の通り「八卦門」の器械です、形は「柳葉刀」とほとんど同じですが、大きさははるかに大きく
刃渡り1メートル、全長約140センチの巨大なものです。
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対打などによく使われる刀です、「長器械の朴刀」の刃の部分と同じで、柳葉刀の先の部分を断ち落と
したような形ですが、名前の「環」は刀首に丸い環が付いているためです。
日本でも、よく古墳などから「環刀」と同じように環の付いた古代の剣「環剣」が出土されます。
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「鋏刀」とも呼ばれる南派の「侠拳門」の器械です、名前を見れば、分かるように「刀と剣」両方の特
徴を兼ね備えた「サーベル」によく似た細身の器械です。
鍔は刀盤でなく、かぎ状の「護手」がつきます。
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1992年に発表された「南刀競技用套路」の教本で初めて知った器械です。
もしかすると「南刀競技用套路」と同時に新しく作られのかも知れません、それ以前の資料には形の
よく似た「胡蝶刀=南派の器械で全長約40センチ」はありましたが、「南刀」は見あたりません。最近この話が本当だと分かりました、南刀を作った本人である王倍棍老師の話によると套路と同時に
新に作ったと言うことです。「南刀」は幅広の真っ直ぐな刃で刀首には「環刀」と同じような環が付いています。刀柄は両手持ち
をするため、約20センチと長めです、また鍔も「侠家単剣刀」と同じようなかぎ型の「護手」です。「南刀」の長さは護手盤を持ち手を下にさげ、刀先が顎の高さが基準です。ちなみに私の「南刀」の長さは刀身が65センチ、刀柄が20センチ、刀首の環が直径8センチ、そして全長が93センチとなっています。将来の定番の刀になるかも知れません。
「九鈎刀」は一目見て「何だこれは!」と思わず言ってしまいそうな非常にユニークな形をしています。
基本的な刀の背に大きめの九つの逆歯が付いています。
まるで氷屋さんの鋸の歯のような形で、引いたときに切れる形状になっていて、九つの歯の先に赤い房が
付いていますが、これは装飾のためでしょう。以前北京の武術研究院で鉄製の物を持ったことがありますが、非常に重たくこれを扱うにはかなりの腕力
が必要だと思いました。
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「苗刀」です、形は日本刀に酷似しています、それも当然で日本から中国に伝わったという、珍しい生い
立ちの器械で、「劈卦拳」の器械です。全長は1メートル40センチのスリムな刀です。
特徴の一つに「剣」で紹介している「双手剣」と同じように両手持ちで扱います。また「苗刀」をもちい
た刀法は日本の「隠流刀法」「辛酉刀法」の流れを汲むとされています。私は、ずっと「苗刀」は「苗族=雲南省・貴州を中心に分布する少数民族」に伝わる器械と思い込んでい
ましたが、おそらくこの二つには共通することはありません。
ただし、「苗族」に伝わる器械にも「苗族尖刀」と言う物があるのですが、それも「苗刀」と呼ばれるよ
うで、形も「劈卦拳の苗刀」によく似ています。ただ長さは「苗族尖刀」は50センチほどで「劈卦苗刀」
の1メートル40センチには遥かにおよびません。では何故「苗族」の物でないのに「劈卦拳」の刀が「苗刀」という名前が付いたのでしょうか?「苗」には「なえのように大きくなるもの」とか「すらっとしてスマートである」という意味もあり中国に伝わった細身の日本刀はその形から「苗刀」と呼ばれたのではないでしょうか。
先に紹介した「侠家単剣刀」によく似た形状の刀です、名前のとおり太極拳の刀術に使う器械で細い刀身
が特徴です。
片刃で細い刃を持っているため「刀と剣」両方の特徴を兼ね備えた器械と言えるでしょう。鍔は刀盤でな
くかぎ状の「護手」がつきます。
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「倭刀」は先に紹介した「苗刀」の別名と説明している資料が多数を占めています。
ある時、特注品の注文で「日本刀」の刃に「剣」の剣格、剣首、剣穂を付けたものを注文されました。
よく尋ねてみるとマンガ「るろうに剣心」で出てくる「倭刀」を希望されたものです。中国の器械製作所に問い合わせたところこのタイプの「倭刀」も実際に存在すると言うことでした。
やはり中国の器械は奥深いですね
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「戒刀」は僧侶が腰に下げていた刀です。
僧侶が修行に出るときに携え、袈裟を作る時に用いたと伝わっています。
ですから殺生には使わなかったと言うことです。
刀盤の形が細長く珍しい形になっています。全長約90センチ・肉厚で重厚です。
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南方に伝わる伝統的な短器械です、両手でもち双刀として使うことが主で
よく似た物には「子母刀」「牛耳尖刀」などが有ります。扱い方は護手を使い順手から逆手にと素早く持ち替え、刃の部分を前腕に
つけて攻撃を受けたりする事が特徴です。
現在国際大会などで規定種目になっている「南刀」はこの「胡蝶刀」から
発展した武器です。全長は約50センチです。
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麟角刀とも呼ばれ、山西地方の形意門特有の器械です。その形は麒麟の角に似てい
て尖端が二つに分かれています、そのため刺すことと断ち切ることに長けています、
特殊な形の割りに用法は多く刺、砍、劈、撩、推、架などが有ります。
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