「鈎」は両手に持ち「双鈎・そうこう」と呼ばれることが一般的です。
「双鈎」は先が曲がった剣状の刃に「護手月牙」が付いています、先端の曲がった先が
虎の頭に似ているので「虎頭鈎」とも呼ばれます。
「双鈎」は「多尖多刃器械」とも言われ、先端の曲がった鈎の部分は、内側が刃になり
馬に乗った騎兵の手綱を切ったり、鎧や衣服を引っかけて引き落とす、というような使
い方をします。
また、「鈎柄」の所にある「月牙・月峰」は敵の攻撃を守る「護手」の役目もあります
が「月牙」自体も刃が付き、接近戦の場合などに有効でしょう。
「双鈎」の後ろ「鈎(金占)」の部分は槍状になり攻撃できます。このように、一つの
器械にいくつもの刃物が付いているので、練習中に怪我をすることがよくあると、双鈎
を解説した本にのっています。ちなみに、私は「短器械」で一番好きな器械は「剣」ですが、套路をやって一番面白いのはなんと言っても「双鈎」です、練習中に怪我をすることも本当にありますが、全日本大会にも何度か「双鈎」で出場したこともあり、思い入れがあります。
套路の特徴として、両手で複雑な「腕花・云鈎=グルグル回すこと」などもありますが、「双鈎」を表す言葉として「鈎は波のように走る」があります。つまり、動きは、滑らかに停滞せず、軽やかに自然でなければなりません。そして、どの武術にも言えることですが、特に「双鈎」では手足だけで、ばたばた動かすのでなく「身法」をより活かした動きでないとだめです。「双鈎」はもともと「少林寺系」の器械ですが、山東には「螳螂双鈎」という套路があり同じ「虎頭鈎」を使いますが、螳螂拳の風格を取り入れた、非常に面白い套路です。両手に持った「双鈎」を、かまきりの「鎌」に見立てているわけですね。「双鈎」の種類にはこのほかに「九歯鈎」「護手鈎鎌」などがあります。
「虎跨(手蘭)・ここらん 」 希少兵器に入れても良いほど変わった形をしています。
全長は約1メートル10センチ、双鈎に似ていますが、先端は引っかけるための鈎はなく
鳥の嘴に似ています。また中央部に付いた鎖はどんな意味があるのかよく分かりません。
「八稜錘」は打撃系の器械です、戦いの中で刀剣類が発達して殺傷力が強くなってくる
と次ぎには、自然と防具が発達してきます、特に鎧は布、皮、金属と刃物に対しての防
御力が増してきます(ついでに重くもなるのですが)、それに対抗して鎧ごと叩き切る
「大刀」などの大型器械が現れるのですが、一方打撃系の器械である「金間」「硬鞭」
それに「錘」などの器械(鈍器)も発達してきました。最初、棒の先に丸い金属の塊を付けた「錘」を見たときは、「剣や刀」の機能的な美し
さに比べて、なんと愚鈍な器械だと思いました、あんな重い物で戦っても、相手に簡単
に避けられるだろうし「剣」などと違いかすっても、打撲程度だろうと思っていました。
しかし、金属製の鎧に対し「剣」などが刃が立たなくても、その重さで動きが鈍くなっ
ている「鎧武者」を攻撃するには「でっかい金槌」叩くのが、一番手っ取り早いように
も思います。つまり、「錘」などの「打撃器械」は長い戦いの歴史の必然から生まれてきた実践的な器械と言えそうです。 さて「八稜錘」の形ですが、十四面体の鉄の塊を4〜50センチの短い棍につけた物で「棒付きキャンディー」 のすごく大きな物と思ってください。それから、鉄の塊と書きましたが、表演などに使う「八稜錘」は、薄い鉄板で形を作った中空の物です。
「金瓜錘・きんかすい」
「金瓜錘」は「八稜錘」とほぼ同じ物ですが、瓜の形(かぼちゃみたい)をしています「金瓜錘」は単に「金瓜」 と呼ぶ場合もあり、長い柄を付けた「長器械」の「金瓜」も有ります。
「鞭」と言っても「九節鞭」などの「軟器械の軟鞭」とは違い曲がらない「鞭」です。
「鞭」は「(金間)」と形も使用法も同じような器械ですが、形状は竹の節のような物
があるのが特徴です。「(金間)」は剣の形をした単なる鉄の棒ですが剣と違って刃がなく、したがって断面
が剣のように平らでなく、正方形や三角形の断面になっています。
「(金間)」は「錘」や「斧」と同じように、鎧や兜の上から打撃する器械です。昔の話でよく覚えていませんが、「必殺シリーズ」で田村高広が仕事人の時に(金間)
のような武器を使っていたように思います。考えてみれば日本刀の峰打ちと、同じよう
な使い方をするわけです。ただ、日本刀の峰打ちは不殺を意味しますが「(金間)」で
打つ場合は不殺が目的でないことは明らかです。
「斧」は刃が付いていますが、打撃系の器械と言えます、「錘」と同じように鎧を着た
者に対して、有効な攻撃が出来ます。
また三国志の時代などでは、森を切り開いて前線基地を作る場合にも「斧」は工作道具
としても役に立ったと思われます。短兵器の「斧」は「手斧」のことです、「手斧」の
場合、二本持った「双斧」が一般的です、「双斧」と言えば水滸伝の黒旋風「李逵」が
有名です。「鉞・えつ」はマサカリのことですが「斧」の大きな物で「長器械」です。
草鎌は穀物や雑草を刈り取るための農器具から発展してきました。
農器具から武器になった物は沢山あり、三節棍もその一つだとされる説もあります。
日本によくある鎌と違い後ろにも短い刃が付いています、鎌の刃は切るだけでなく敵の
服や身体を引っかけることも出来るわけです。画像の草鎌は僧侶が持っていますが農器
具から発展してきた武器ですからおそらく農民が武器として使い始めたのでしょう。
盗賊や戦争をする兵士達が、村や農地を荒らすのをこの草鎌を使い撃退していたのでは
ないでしょうか。
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双器械の斧に属する物(写真左)ですが、見れば分かるように「中華包丁(写真右)」
の影響が感じられます。
鴛鴦とはオシドリの事で、双器械にはよく付けられる名前です。
また套路にも「鴛鴦斧」と呼ばれる物があり、20の動作で構成されている。主要な動
作には双鳳点頭、清風擺柳、丢抹欄腰、立劈山などの動作があります。
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古代の兵器です。素材は鉄製または木製で出来ている、長さは長い物は「長拐」、短い
物は「短拐」に分類されます、長拐は長さが1m30cmほど、短拐は1m以下のものにな
ります、画像の物は長が65cmで短拐に属します。
形はトの字形で、手で持つ円柱形の拐柄は、本体に直角に付いています。拐は両手に同
じ拐を持つ「双拐」と片手に剣などを持つ場合が有ります。
拐の仲間には「二字拐」「十字拐」「丁字拐」「ト字拐」「刀槍拐」「上下拐」「日月
十字拐」「牛心拐」「牛角双拐」など沢山の種類が有ります。
空手で使われるトンファーはこの「拐」からの流をくむものです。
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心意拳門の双器械です。別名「梱花腰子」と呼ばれる。言い伝えでは心意拳の創始者姫
隆豊が造ったとされています。金属製で全長約80cmで一見剣の様に直線的ですが、先
端部には鶏の爪のような勾と蹴爪のような棘が付いています。
用法は勾の部分で引っかける、棘の部分で打ち付ける、刃の部分で切るなどがあります。
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双鈎の一種です。鈎身の上には、鹿の角の形のような角が付いている、それがこの名前
の由来です。護手の形は通常の月牙ではなく波打った形をしています。